DTM初心者のための練習方法として、いろんなところでおすすめされるのが”楽曲のコピー”です。
引き出しが増えますし、スキルも上がりますし、生み出すための労力をおわなくていいですし、センスも上がりますし・・・・とにかくいいことづくめの練習法です。
とはいえ、DTM初心者にとってはどうやってコピーしたらいいか、それ自体が難しいと思います。
ということで、今回は楽曲をコピーするコツを説明していきますね!
DTM初心者は何のためにコピーをするのか?
冒頭とちょっとかぶりますが、大切なことなので何のためにコピーするのかをはっきりさせておきましょう。
- DAWになれる
- 引き出しを増やす
- 音色を作れるようになる
DTM初心者が既存の曲をコピーする目的は大きくこの3つです。
コピーのコツをまとめるために、あらためていろんなサイトを見ましたが、中には”コピーすること”自体が目的になっているようなサイトもありました。
コピーをする理由はスキルアップのためです。そして編曲したりオリジナル曲を作ることに目的があります。
漠然と曲をコピーするのではなく、目的をもって行うようにしましょう!
DTM初心者がコピーするためのコツ
- 全部コピーしなくてもいい
- 最初はメロディーだけでもOK
- 超初心者なら楽譜を見ながらでOK
- コピーしやすい曲からはじめる
いきなり全部コピーしようとすると先が長すぎてちょっと手を出しにくいですね。
何度も言いますが、曲をコピーして自分の引き出しをふやしたりスキルアップするが目的なので、Aメロだけ、Bメロだという風に、一部分だけのコピーでも大丈夫です。
例えば、Aメロー部分のメロディーだけのコピーなら、なれてくれば30分もあれば余裕でしょう。そこにベース音を付け足しても1時間かからないと思います。
後述しますが、ベースが拾えればコードもわかるようになります。そうすると、これだけでもコードとメロディの関係を勉強したり、雰囲気作りの方法を学べますね。
まずはDAWに慣れたいという人は、何なら楽譜を見ながら打ち込んでもOKです。かの有名なヒャダインも、シンセサイザーになれるために譜面の打ち込みから練習したそうです。
DTM初心者でもコピーしやすい曲の特徴
- リズムが複雑でない曲
- ドラム以外のパーカッションが入っていない曲
- 途中で転調しない曲
- きちんと1拍目から始まる曲
- ちょっと昔のバンド曲はコピーしやすいことが多い
DTM初心者にとってコピーしやすい曲は、あまり複雑なことをしていない曲です。
まずはコピーをすること自体にもなれましょう!バンドサウンドの曲は使われている楽器もわかりやすく、コピーしやすい曲が多いです。
耳コピのやり方とコツ
DTM初心者の方、特に楽器もあんまり触ったことがない方は、音の聞き分けも苦労すると思います。
DTMだからできる耳コピのコツというものがありますので、耳コピの流れとコツをまとめておきますね。
初心者用ということで、Cakewalk By BandLabを使っていきます。
耳コピの流れ
- 元の曲をDAWに取り込む
- リズムをとる
- メロディーをコピーする
- ベースをコピーする
- コードをコピーする
- 装飾音をコピーする
- ミキシング・マスタリングもしてみる
楽曲は同時にいろんな音が鳴っているので、それらを聞き分けるのが最初は難しいと思います。
ですが、DTMは音を編集できるので、それらの機能をうまく使えば、初心者でも聞き分けをしやすくすることが可能です。
その方法を説明していきます。
元の曲をDAWに取り込む
まずは準備として、コピーする曲をDAWに取り込み、メトロノームを鳴らしながらテンポを合わせましょう。
テンポを合わせるコツは、まずはわかりやすいところのリズムで合わせて、曲の後半でずれていないか確認することです。BPMが1ずれているとすると、頭のほうではわかりにくいですが、後半では大きなずれになっていますので。
頭のほうで1拍目がわかりにくい場合、1拍目がわかるところでカットして合わせるとやりやすいです。カットした部分は伸ばすことで復活します。
「曲名 アーティスト名 BPM(テンポ)」で調べると出てくることもあります。わからなかったら調べてみましょう。
BPM AnalyzerというBPMを調べる無料ソフトもあるのでこちらを活用してみるのもありです。
もういっこ。”BPMタップテンポはかるくん”という、曲を流しながらマウスをクリックすることでBPMを計れるサイトもありました。
テンポを合わせる理由は、同時再生で音を確認するためなので、どうしてもテンポがわからない場合は、同時再生は利用しないでそれぞれ音を確認してい聞けば大丈夫です。
リズムをとる
さて次はリズムをとっていきます。ドラムですね。難しい曲だといろいろ使われていますが、まずはバスドラ(Kick)・スネア・ハイハットとシンバルをコピーしてみましょう。
・スネア
・キックをとる(エコライザーで高音を切る)
・シンバルとハイハットをとる(ハイハットは低音を切って高音を上げる時きやすい)
スネア
まずスネアですが、スネアの音がわからない人はDAWに入っているプラグインで音を確認してみてください。”タン!”という太鼓の音です。
こんな音↓
ドラムトラックは全部一緒にするのではなく、一つ一つトラックを作ったほうが、この先役に立ちます。主にミックスやマスタリングの時に、いらない部分のカットが楽になったりするので。
いまのうちに癖付けしておきましょう!
キック
キックは初心者が聞き取りづらい音の一つですが、ここでDTMならでは裏技を使います。エコライザーでいらない音をカットしてしまいましょう!
キックは低音部分なので、高音の部分を大幅にカット!これで聞きやすくなります。
今回使用した曲は、僕的にこれ(下の画像)が一番聞こえやすかったのでこんな感じですが、曲によっては、ガッツリハイカットしたほうがバスドラをひろいやすいものもあります
ちなみにPro CHANNELのEQを使っています。Pro CHANNELの使い方はこちら。
スネアとキックはこんな感じ↓
シンバルとハイハット
次はシンバルとハイハット!こちらは高い音域で響いているので、低音部分をカットしましょう!
ちなみにハイハットはオープンとクローズがあり、ハイハットのオープンはシンバルに近い響きがします。
シンバルとハイハットオープンにわかりやすい違いが一つあります。
シンバルがなった後にハイアットのクローズの音がしてもシンバルの響きは残っています。それに対して、ハイハットのオープンの後にクローズの音がすると、そこで響きが切れます。
タムやその他
他には”タム”がドラムの中ではよく使われます。こちらもわかるようならコピーしてみましょう!
ちなみにある曲のサビ部分をコピーしています。サビの中だけでこんなに違いがあるんですね。
メロディーをコピーする
メロディは結構聞きやすいので、キーボードを弾きながらちょっとづつ探してみましょう!ピアノの音を使うとやりやすいと思います。
ある程度メロディをとったら、キーを特定することができます。キーを特定しておくと、その曲で使われている音階(スケール)がわかりますので、キーの特定までやってしまいましょう!ここから先が楽です。
キーを特定する方法の詳しくはこちら⇒メロディから曲のキーを判断する方法
逆に言うとキーがわかれば、メロディで使われている音も目星を付けることができます。
ベースをコピーする
ベースもエコライザーをかければ聞き取りやすくなります。100~200ヘルツぐらいを目立たせましょう!
ちなみにベースはコード感とリズムを作っています。一音一音の音符の長さにも気を配ってみてください。
コードをコピーする
ベースの音が取れたら、それをもとにコードを探していきます。基本はダイアトニックコードの3和音のコードです。
⇒DTM初心者でも押さえておきたい音楽理論の基礎~スケールとコード~
お洒落な音楽はその3和音に7度や9度の音などが装飾されていたりします。
特殊な雰囲気がするところがあれば、それぞれ意図をもってダイアトニック外のコードを付けられていることもあります。
ベース音+一番高い音である程度コードの予測をすることはできますが、ここら辺はいろんなコードトーンやコード進行を覚えての慣れが必要かもです。
装飾音をコピーする
さて、あとは装飾音を拾えばだいたいコピー完了です。
装飾音系は聞こえるかどうか位の音量で入れられていることも多く、聞き取りに苦労します。エコライザーをかけたり、テンポをゆっくりにしてみたり、できる限り頑張ってみてください。
ちなみに装飾音のフレーズはコードの構成音からとられることが多いです。もしくはコードと合わせてお洒落な響きにするために、コードに対するテンション音が使われることもあります。
ミキシング・マスタリングもしてみる
可能なら、ミキシングやマスタリングもしてみましょう!
空間系のエフェクトの使い方や、楽器の配置、音調などのバランス・・・最初からすべてコピーするのは大変かもしれませんが、完璧でなくてもマネをしてみることで多くのことを勉強できます。
コピーするのが難しければ、自分なりにミキシング・マスタリングしてみるだけでも練習になりますよ!
どうしても低音が聞き取れない時は・・・
キックやベースなど、どうしても低音が聞き取れない時は、設備面の拡張も視野に入ります。
特にEDM系で多用されるサブベースはイヤホンや普通のスピーカーではほとんど聞こえません。
そんな時は、サブウーファーの購入を検討してみてください。サブウーファーは低音だけを再生するスピーカーで、ライブハウスやクラブハウスなどに設置されています。
自宅でも使えるものがありますのでご紹介しておきますね。
サブウーファー付きのヘッドホンなんてのもあります。ただ、高い‥‥
耳コピに慣れたら
耳コピに慣れてきたら、音色にもこだわってみましょう!原曲に近い音が出せるようになれば、もうあとは自由自在です!
オリジナル曲の作成も始めてみましょう!
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