今回は、シンセサイザーを使った音作りの基本をまとめていきます。
ここを理解することが、作りたい音を自由に作るための一歩となりますので、ぜひ最後まで見てみてください。
基本の波形の種類
まずは基本的な波形と、それぞれの音の違いを確認しましょう!
サイン波 【Sine】
正弦波とも呼ばれるサイン波は、倍音がなく基音だけの音が出ます。聞いた感じ最も丸みを帯びた感じですね。理論上では、サイン波を組み合わせることで、すべての音を作り出すことができるらしいです。
音楽では、コードパッドなどの音として使われることや、音を太くすることを目的に、他の音にレイヤーすることが多いです。
単音でカウンターメロディを演奏することもいいです。
三角波【Triangle】
こちらも倍音成分が少ないので、丸みを帯びた音がします。
ベースラインやパッドによく使用されます。
ノコギリ波 【Saw】
シンセサイザイーで最も使用頻度の高い音です。すべての倍音を含んでいるので、ざらざらとした派手な感じの音がします。
ベース、リード、PAD、アルペジオ・・・・どのセクションでもよく使用されます。
よくある”スーパーソウ”は、この波形をもとにボイスの数を重ねたものです。
矩形(くけい)波 【Square】
ノコギリ波よりはちょっと丸みを帯びていますね。
倍音の数もノコギリ波よりは少なめです。
パルス波 【 Pulse 】
矩形波の変化型で、波の上下の比率を変えていくことで作れます。シンセベースとかでよく使われます。
矩形波は1:1のパルス波です。
ちなみに8ビットサウンドでは、矩形波・25%pulse・12.5%pulseの三種類のパルス波と三角波、それにノイズを組み合わせて作られています。
シンセサイザーで音作りするときに時間的要素を調整する
シンセサイザーでは、作った音に時間的要素を加えることができます。
例えば、鉄パイプをたたいたときに、最初に強い音が鳴って、そのあと余韻が響いていますよね。これを意図的に作り出すことができるんです。
エンベロープ
時間的要素を加える主な要素がエンベロープです。
A・D・S・Rがよくある要素です。
- A(アタック)・・・立ち上がり。最大音量に到達するまでの時間
- D(ディケイ)・・・減衰。サスティンの音量に移行するまでの時間
- S(サスティン)・・・減衰後の保持。鍵盤を弾いている間なっている音量
- R(リリース)・・・余韻。鍵盤を話した後に音量が0になるまでの時間
シンセサイザーで音作りするための他の要素
シンセサイザーで音作りをするときに重要になる、そのほかの要素をいくつかご紹介します。
ユニゾン
シンセサイザーにはユニゾンという機能がついています。
わかりやすく言うと、バイオリンの音を作ったとして、演奏するときに何本の楽器で演奏するかを決める機能です。
本数が多ければ多いほどゴージャスな音になります。この時にデチューンといって、わずかにチューニングを機能を使うことで、よりゴージャス感が生まれます。
この画像でいうと、16Vというのがボイシング(楽器の本数)で、20%というのがデチューンです。
今サンプルとして出した音は、ノコギリ波を重ねた音で、スーパーソウといわれるものです。
フリケンシー
エコライザーやフィルターで音域を指定・もしくは削っていく機能です。
先ほどのスーパーソウの音も、フリケンシーで倍音を削っていくことによって、音質を変えることができます。
カットオフでハイのほうを削っていけば丸みのある音に、ローのほうを削っていけば、質感だけ際立たせることができます。レイヤーするときに必要な要素だけ取り出したいときに便利です。
レゾナンス
削り具合を調整して、癖・キャラクター性を出していくときに使います。
レゾナンスを上げることで、喉を絞ったような音になっていきます。
シンセサイザーで理想の音作りをするためのコツ
理想の音をデザインできるようになるには、自分が何を求めているのか、それを表現するにはどんな要素が必要なのかを的確に把握する必要があります。
そのためには、普段から「この音が倍音が多いな」「この音はコロコロしているから倍音は少ないのかな」「このおとはアタックが弱くて優しい感じだな」といった風に、自分なりに言語化してみるのがいい練習になります。
楽曲の音色だけでなく、風の音や動物の鳴き声などの環境音や自然音も、いろいろ自分なりに分析してシンセサイザーを操作してみましょう!
とっかかりとしては、YouTubeなどを見ていろんな音の作り方をコピーしてみるところから始めると理解が深まりますよ♪
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