作曲初心者でも簡単に使えるセカンダリードミナント

作曲

コード進行をぐっとオシャレにできる”セカンダリードミナント”というテクニックをご存じでしょうか?

ダイアトニック外のコードを使うこのテクニック、難しそうな印象がありますが、結構簡単に曲の中に取り入れることができます。

Key=Cで説明していきますね。

セカンダリードミナントとは

セカンダリードミナント理解するには、先にドミナントモーションを理解する必要があります。

簡単に言うとドミナントモーションとは、ダイアトニックコードのⅤ度からⅠ度への動き(G7⇒C)のことです。

これをほかのコードに着地するときにも意図的に行ってしまうというのが、セカンダリードミナント。

セカンダリードミナントの使い方

  • ○7を使う
  • ルートの音はダイアトニックコードの中のものを使う

例えば、F⇒G⇒Am というコード進行があったとします。

これにセカンダリードミナントを使うと、F⇒E7⇒Amとなります。

AをⅠ度とらえた場合のⅤ度のコードであるE7を入れた形ですね。

このようにあるコードをⅠ度としてその前にそのコードのⅤ度7のコードを持ってくるのがセカンダリードミナントのテクニックです。

五度圏表を見ると一発でわかります。乱暴に言えば、五度圏表の向かいたいコードの右隣りのコードを7thにしておけば大丈夫です。

Cubase のコードトラックを使うと五度圏をすぐに確認できる

ただ、変換するコードのルートが、もとのキーのダイアトニックスケール上の音でないと難しいです。(全くできないわけではありませんが)

例えば、Key=CのBm♭5にむかうセカンダリードミナントを取り入れようとすると、Bの5度のF#7となりますが、F#がKey=Cのスケール外の音のため合いません。

セカンダリードミナントからの応用

それでは次は、セカンダリードミナントからの応用を見ていきましょう!

  • セカンダリードミナントにテンションを付ける
  • 連続してセカンダリードミナント
  • dim7にする
  • ツーファイブを取り入れる
  • セカンダリードミナントを外す

セカンダリードミナントにテンションを付ける

まずは簡単なところからセカンダリードミナントのコードにもテンションノートを入れることができます。

いろいろやってみてください。

全半|F|E9|Am|で、後半が|F|E7sus4|Am|です。

全半はE7に9thの音を入れているのでよりミステリアスな響きがしますが、後半のE7sus4は特別な雰囲気が薄れましたね。

sus4は、E7のⅢ度の音を半音引っ張り上げているのですが、この音がKye=Cのダイアトニックの音になっています(ソ#⇒ラになっている)。ダイアトニック内の音に近づいたので、特別感が薄れて緩やかな印象を与えれるようになっているというわけです。

連続してセカンダリードミナント

連続してセカンダリードミナントにすることも可能です。

|F・G|Em・Am|のいわゆる王道進行を使っています。

全半|F・G|Em・Am| で、後半が|F・B7E7・Am|です。

B7⇒Eのドミナントモーションと、E7⇒Aのドミナントモーションを連続して使用した形ですね。

dim7にする

○7のコードは、ルートを半音上げることで、○dim7(ディミニッシュセブン)というコードになります。構成音が近いので、dim7を○7の代理コードとして使うことができるのです。

セカンダリードミナントで入れたコードもdim7にして使用することができます。

|F・G|Em・Am|Dm・D#dim7|E7・Am|

これは先ほどのコード進行のB7をルート半音上げてCdim7にし、さらにその構成音を転回してD#dim7として使用しています。

その前のFを同じサブドミナントであるDmにすることで、ベース音が半音ずつ上がっていくように調整しています。

B7の代理コードとして入れたCdim7は、D#dim7と同じ構成音(ド・レ#・ファ#・ラ)です。ルートにどの音を持ってくるかによってコードネームが変わっているだけなので、D#dimとして使用できます。

ツーファイブを取り入れる

ジャズのコード進行でよく使われるツーファイブワンという進行があります。

セカンダリードミナントの考え方をもとにツーファイブワンとして入れ込むことも可能です。

|F・G|Em・Gm7:C7|F・G|Em・Am|

王道進行をもとに、後半のFにつながるようにその前C7を入れてセカンダリードミナントにしてます。さらにその前に、FにとってのⅡ度のコードであるGmを入れることで、ツーファイブワンの流れを作りました。

こちらも五度圏表を見れば簡単にわかります。解決するコードの右隣がⅤ度、さらにその隣を”m7″にすればいいです。

セカンダリードミナントを外す

こちら、ツーファイブワンからの流れで、なんと”5”を抜かしちゃってもOKです。

つまり、コード進行がこうなります。

|F・G|Em・Gm7|F・G|Em・Am|

もはやセカンダリードミナントはどこ行った?(笑)

セカンダリードミナントの使い方まとめ

いかがでしたか?

できるだけ理論は置いといて、でも応用が利くように最低限の知識はお話ししたつもりです。

セカンダリードミナントを使えるようになれば、結構簡単にコード進行レベルを上げることができるのでぜひ挑戦してみてください!

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