コンプレッサーとは
簡単に言っちゃうと、音量を圧縮して均一にするエフェクターです。
音作りの細かな調整にも利用できます。
コンプレッサーをかけるときの考え方
DTMをしていくと音量で音圧を上げようとすることがあります。その時に便利なのがコンプレッサーです。
曲の中では、音量の小さいところと大きいところがありますね。これを音量の小さいところに合わせてぜんの音量を上げようとすると、もともと大きいところがわれてしまいます。
コンプレッサーを使うことで、特定の音量以上になったら圧縮するように設定するので、全体の音量を割れることなく簡単に上げることができるようになります。
ミックスの時に各トラックにコンプレッサーをかけていくことで、各トラックの音量のばらつきを抑えることができるようになるのです。
ただ、コンプレッサーをかけすぎると、抑揚のない曲になってしまうので、そこら辺のバランスを見ながらかけていきましょう。
音の粒で考えて、立ち上がりである”アタック”と、余韻の”サステイン”を意識してみるとコンプレッサーを使いこなせるようになります。
コンプレッサーの使いかた
基本は次の6つ
- スレッショルド(Threshold)・・・つぶすときの音量の基準
- レシオ(Ratio)・・・・圧縮率
- アタック(Attack)・・・・この時間をかけて圧縮する
- リリース(Release)・・・・圧縮を解除する時間
- ニー(Knee)・・・・コンプレッサーのかかり具合
- ゲイン・・・・最終的なボリューム調整
スレッショルド(Threshold)
スレッショルドで設定するのは、「”この音量”より大きくなったら圧縮する」という基準の音量です。
レシオ(Ratio)
レシオとは、圧縮率のことです。
スレッショルドで指定した音量以上になった時、どれくらい圧縮するかを決めます。
1.5:1~10:1くらいが一般的とのこと。
アタック(Attack)
アタックのつまみを調整することで、コンプのかかり始める時間を調整できます。
最速にすることで、初めからコンプをかけて音をぼやけさせることができ、時間を長めにとると、アタックが残るので音のキャラクターがしっかりと残ります。
リリース(Release)
スレッショルドで設定した音量よりも小さくなると、コンプがかからないのですが、それをどこまで残すか設定できるのがリリースです。
リリースの時間を速めに設定すると、コンプの影響をすぐになくし、長めの設定することで、サステインのところにもコンプの影響を残すことができます。
ニー(Knee)
コンプレッサーのかかり具合です。
ハードニーでは急にかかり、ソフトニーでは徐々にコンプレッサーをかけていきます。
ゲイン(gain)
コンプレッサーをかけた後の音量の調節をゲインで行います。
”コンプをかける前と聞いた感覚で音量が変わらないように調節する”と、コンプをかけた効果がわかりやすいのでお勧めとのことです。
コンプレッサーをかけるコツ
Attack→Release→Retio→Thresholdの順で設定する、”ARRT”という手法があります。
それぞれの頭文字ですね。
アタックとリリースで、音のキャラクターを作っておき、そのうえでレシオとスレッショルドで、どれだけそのキャラクターを残しつつ潰すかを調整します。
こうすることで、コンプレッサーをかけすぎることを防ぎやすくなりますね。
コンプレッサーをかける目的とコツ
最後に、音量以外の目的でコンプレッサーを使用する目的と、ちょっとしたコツをまとめて終わりますね♪
- 音圧を出す(音は遠くに行く)
- 歪ませる
- 音の抜けをよくする
- ミックスが濁るのを取り除く
音圧を出す(音は遠くに行く)
音圧を上げるために邪魔になるアタック部分の最大ボリュームを削ります。なので、アタックは速めに設定して頭から潰してしまいましょう。
リリースで余韻も抑えるように設定することで、全体的に音がぼやけて、遠くに配置されるようにも聞かすこともできます。コーラスやシンセパッドなどに生かせますね。
歪ませる
アタックもリリースも最速で、レシオをガッツリかけることで、音を歪ませることもできます。
音の抜けをよくする
アタックをしっかり残すことで、音のキャラクターが残り、抜けのいいサウンドを作ることができます。
やり方としては、サステインをつぶすことで、結果的にアタックが残って聞こえる感じです。
なので、アタックは遅めに設定し、リリースは長めに取ります。
注意点として、次の音のアタックまでにリリースが残ってしますと、その音のアタックも潰されてしまうので、次の音にはかぶらないようにリリースを設定ます。
ミックスをクリアにする
音の抜けをよくすることで、ミックスの時に濁らずにクリアなサウンドに聞こえます。
ですが、すべての音をコンプレッサーで抜けがよく調整すると、アタックばかりがのこった軽い感じの音楽になってしまうので気を付けましょう。
トラックごと、パートごとに優先順位や、楽器の配置の場所を考えながら、コンプレッサーをかけていきましょう!曲の中で目立たせたいパートを1~2個選び、それ以外のトラックの余韻を着ることで、存在感は残しつつ、抜けのいいサウンドを作ることができるみたいです。
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